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November 13, 2004

30〜50代をターゲットにした音楽ソフト販促プロジェクト?

 「音楽配信メモ」の11月12日のエントリー経由で知った音制連のプロジェクト「LIFE GOES ON」。詳しい紹介記事はコチラ

 で、オレはまさにターゲット層ど真ん中な中高年な訳だけど、ハッキリ言って、これマーケティングの前提が間違っていると思う。音楽ってのは、年齢によって聴くジャンルや内容が変わるものじゃなくて、聴く人個人それぞれのライフスタイルによって変化するものだから、こういう「大人向け」という曖昧なくくり方で提示されてもピンと来ない。

 だいたい、テーマ曲が「風に吹かれて」と「500マイル」ってのもどうかと思う。実は年寄りの方が、そのあたりの楽曲に関しては本物を知っているからから、適当なリメーク程度じゃかえって客が遠ざかると思うんだけどね。

 マーケットを考えた場合、洋楽なら、50代はプレスリーからビートルズ、ストーンズあたりの洗礼を受けた第1世代、40代はウッドストックからリアルパンクロック世代、30代はヒップホップとテクノがごくごく普通の音楽と思っている世代だったりする。さらに、邦楽シーンで見ても、50代はロカビリーからGS、40代はYMOとアイドルと東京ロッカーズ、30代はイカ天と渋谷系を経験した世代だ。そういうコアな連中を相手に、いつかどこかで聴いたような音楽を拡大再生産しても誰も金は払わない。

 じゃ、そうじゃないライトユーザー層で音楽に金が出せるような余裕のある生活を送っている30〜50代はどうかと言えば、逆に今時の若者以上に「こだわり」が激しかったりするだろうから、もっとディープなマーケティング手法が必要な気がするし、お手軽な「今これが流行ってます」で動く購買層は、生活が大変で音楽に金は使えないのが実状。

 個人的に本当に聴いてみたいのは、今までになかったような新しい音楽だな。昔の焼き直しはいらないよ。そういうのが聴きたい時は「本物」の旧譜がある訳だから。



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