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May 12, 2004

 MDのこととかを書いていたら、当のソニー(正確にはSCEだけど、実質的には区別しても意味がない)が「PSP」を正式発表した。これをゲーム機として売るってのは本心なのかな? ゲーム機なんだとしたら、据え置き型(=PS2)では体験できない突出した「何か」が無いとダメだと思うのだけど。ネットワークぐらいじゃ話にならないだろうし、ビデオが再生できても別にありがたくないような…。

 さらに気になるのが、発売予定タイトルとして「Gran Turismo 4 Mobile」が挙げられていて、もしかして、PSP版で先行販売してGTファンにハードを買わせようという目論見なのか? そんなことすると、GTファンの怒りを買うだけじゃなく、プレイステーションというプラットフォーム全体のイメージ戦略にとってもマイナスだろう。

 それにしても、PSPって、「Walkman」をすごく意識しているんだろうね。

 Walkmanが、革新的でありながら世界中の人々から受け入れられた一番の理由は、「自分の好きな音楽をBGMにして公園を散歩できる」みたいな、それまであり得なかった「日常と非日常の出会い」的体験を提供してくれた点。そして、その快感は、老若男女を問わず、普通に音楽が好きなら等しく享受できるというのが凄かった。このあたりの衝撃度は、物心付いた時から身近にWalkman的なプレイヤーがある世代には判らないと思う。

 それに対して、モバイルな環境でゲームをやるってのは、既存製品(ゲームボーイをはじめたくさんある)を考えればわかるけど、なんか意味合いが違う気がするのだ。少なくとも、初めてWalkmanが登場して人々に与えたようなインパクトは無い。まぁ、実際にPSPを使ってアウトドアでゲームしてみたらスゴイ体験が待っているのかもしれないけど、ちょっと想像しづらい。もしかして、想像できないぐらいにスゴイのか?(笑)

 あまり良い比較例とは言えないけれど、WalkmanからiPodという流れは理解しやすいのだ。先にあったモノのコンセプトを踏襲しつつ、ハード的に使いやすくして、デザインを洗練させただけだから。そういう意味では、Walkmanはオリジナルだったけど、iPodはコピーとも言える。でも、そういうマーケティングをして、ちゃんと今の時代に売れる商品にしたAppleは偉い。

 果たしてソニーは、PSPをちゃんと売れるものにできるのか? 無責任だけど、個人的にはそのあたりがどうなるのかを傍観できるのが今からとても楽しみだ。それにしても、今やゲーム機ビジネスがソニーの屋台を支える大黒柱だなんて、会社を起こした先人達は夢にも思わなかったに違いない。

 で、対する任天堂の方は「NDS」だそうだ。こちらもPSPも、消費する立場としてはあまり興味ないなぁ。それよか、1万円を切るような値段で、丈夫で真っ当に使えて、電話じゃない本当の携帯GPSが欲しい(笑)。


 署名者リストに山崎洋一郎氏が「Rockin' On」編集長の肩書きで登場していて、個人的にはちょっとビックリ。渋谷陽一氏はどうするのかな?

 それにしても、ミリオンセラーに関わっているビッグネームの多くが沈黙したままというのが一番格好悪い。まぁ、自分が彼らの立場だとしたら、やはり声を挙げる勇気はないのかもしれないけれど(笑)。


disposableなものになってしまった「音楽」

 「いかんともしがたい」を見ていたら、トラックバックで気になるタイトルがあったので、飛んでみた。
私は、SONYが開発したWalkmanやCDやMDは、音楽をdisposableなものにしてしまうのに多大な寄与をしたように思います。
 まったくその通りだねぇ。特にMDはその貢献度がスゴイと思う(笑)。あの音質はネーダロー。今のMDは第4世代ぐらいになるのかな? 初代に比べれば大分マシになったのかもしれないけど、オレはどうしてもダメ。SONYは音の持つ「力」みたいなものをドンドン削いでいって、最後はクズにしようとしているみたいだ。オレが子供の頃、憧れのオーディオ製品はソニーだったのに、今じゃすごく裏切られた気がするものなぁ。

 ちなみに、天下のソニーが放つ噂のiPodキラーはコイツらしい。お姉ちゃんの写真はちょっとエッチぽい感じで見とれてしまうけど(笑)、製品自体はピンと来ないなぁ。そんな風に思うのはオレだけなのか?

 それにしても、トラックバックってのはオモロイなぁ。なんでBloggerはこれをサポートしないのだろう?



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