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March 25, 2004

Me and Mr. Johnson

 エリック・クラプトンがロバート・ジョンソンの曲ばかりをカバーしたアルバムを出すらしい。で、ココで試聴できるんだけど、聴いてみたらちょっとガッカリだった。う〜ん、使っていたギターをほとんどオークションで手放す(とんでもない金額になるらしい)ぐらいなので、もう本人も終わっているという感じなんだろうなぁ…。

 ブルース・ブレイカーズでの「オレは黒人ブルースマンよりギターが上手いぜ」的な青臭いプレイ(笑)や、クリームでのラディカルなブルース解体作業的格好良さを知っている身としては、今のクラプトンのギタープレイって聞けないんだよね。デレク・アンド・ドミノスの「いとしのレイラ」がギタリストとしての最後の作品で、あのアルバム自体、天才デュアン・オールマンがいたからこそという感じだし。それ以降のクラプトンは歌手。上手い訳じゃないけど味があって、たまに良い曲も作れる人、日本だと加山雄三みたいな(笑)。そういう歌手としては決して天才じゃない人が、ロバート・ジョンソンみたいな超難解な天才的ブルースマンの作品をアルバム丸々1枚使ってカバーするってのは、ちょっと無謀だと思う。もちろん、「エリック・クラプトン」というブランドがあるから売れるんだろうけど、それは内容が評価されて売れるという訳じゃないだろうしね。オレはクラプトンというギタリストが好きだし、歌手としてのクラプトンも嫌いじゃないから、逆にこういう作品を出されてしまうとなんだか悲しい。



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