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August 25, 2004

次世代CCCDは99%の確率でコピーを防止できるらしい
Macrovision preps '99% effective' CD lock-in tech

 「OTO-NETA」さんの8月25日のエントリーから、「N@Blog」さんの8月24日のエントリーを経由して、イギリスのニュースサイト「The Register」で見つけた話(どんどん元ソースへ辿ったということ)。

 The Registerの7月26日の記事によると、マクロビジョンの新しいデジタルコピー防止技術「CDS 300 Version 7」では、PCのリッピングソフトに対して99%の確率でその動作を規制できるらしい。

 これがどういうことを意味しているかと言うと、これまで中途半端だったコピープロテクトの動作を、ほぼ完璧にしたということ。まぁ、どうせ、また新しいリッピングソフトが出てくるだろうから、イタチゴッコという話なんだろうけど…。おめでたい補足(実際にはおめでたくないのだけど…)としては、8月23日の記事によれば、AppleのiTunesにも対応するらしいので、ガチで勝手なリッピングは出来なくなる可能性が大きい。

 さらに、非常に気になるのは以下の部分だ:

Supporting fair use copying... in territories that allow it
Macrovision portrays the move as an attempt to make legally purchased music as accessible as users have come to expect, particularly in the US where 'fair uses' enshrined in copyright law include the making of copies for personal use. Of course, as Mehlman admits, while Macrovision makes this "controlled burning" available, it's up to CDS 300 customers whether they implement it in the DRM usage rules. What concerns us is that while this will be enabled in the US, in European countries where the above 'fair use' is not provided, copy protection will be used to block even harmless one-off personal-use copying.

 乱暴に端折って要約すると、法的にフェアユースが認められている国と、そうでない国で違う動作を可能にしたようで、ある意味、遂に音楽ソフトでリージョンコード的な規制を実現したということになる。現状では、この機能がどういう形で動作するのか詳細が不明なのであまり騒いでもしょうがないけれど、日本は著作権法上フェアユースを認めていないので、当然ながらコピープロテクトのレベルがアメリカなどよりも高いものになる可能性を否定できない。つまり、本当にiTunesにも対応する完璧なコピープロテクトになるのだとすれば(現行のCCCD=CDS 200は結構コピーできてしまう場合が多い)、自分で買った音楽ソフトをiPod上で聴くことが完全に出来なくなる事態も十分あり得るということ…。

 CDS 300 Version 7の再生保証については、マクロビジョンでの試験結果によれば、9.1%のDVDプレイヤーと5.6%のポータブルCDプレイヤーで再生できなかったそうだ。彼らの見解としては、これでほぼ互換性の問題は無くなったということらしくて、それで良いのかとツッコミたくなる(笑)。実際にCDS 300 Version 7を採用した市販ソフトが市場に出てくるのは、この年末年始あたりとのこと。



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