archives


September 12, 2004

"London Calling" Revisited

 Clashの「London Calling - The 25th Anniversary Edition」発売プロモーションの一環で、収録DVDの試写会&トークショーというイベントがあり参加してきた。

 お目当ては当然ながら、音楽評論家の大貫憲章氏、現在US EPIC副社長で過去に音楽ライターやVirgin USA副社長(だっけかな?)などの多彩な経歴を持つカズ宇都宮氏、SMEの元担当ディレクター野中規雄氏によるトークショー。個人的にはかなり面白かったのだけど、アレって若いお客さんは楽しめたのか非常に謎。それにしても、大貫さんは昔の面影が全然ないんだけど、言動は相変わらずだったな(笑)。

 会場では、ミック・ジョーンズの倉庫から発見された未発表音源の中から2曲だけ、ほんのさわりを聞けたけど、あれはかなりのコアファンでないとまず不要な代物。完全なデモテープレベルで、商業的なレコードとしての価値はなし。まぁ、ボブ・ディランのカバーで「The Man In Me」が収録されているらしく、それは聞いてみたいけど…。

 DVDの方は、クラッシュというグループに思い入れがある人なら、それなりに楽しめる内容。というか、オレは不覚にもジョー・ストラマーが語っている映像を見ていて目頭が熱くなってしまった。こちらを見たい人は、リージョンコードとか映像方式(UK盤だとPALになるはず)、そして字幕等の問題があるから日本盤を買うのが安全でしょう。

 ちなみに、London Callingのアルバム本体だけを聞きたいというのであれば、「London Calling: The Legacy Edition」とか「London Calling」という手もある(どちらもリマスター盤)。オレの場合、発表当時の完全オリジナルUKアナログ盤とリマスターCDを両方持っているので、25周年記念盤は買わないような気がするなぁ。

 さて、最後に、ジョー・ストラマーに関しては、悔やんでも悔やみきれない思い出がある。彼は、1999年のフジロックに出演していて、オフの時間に会場をウロウロしているのに何度も出会ったりした。すごく天気が良くて平和な雰囲気の中、ガールフレンドと一緒のジョー・ストラマーは、なんだかとても楽しそうだった。

 そして思うのは、何故あの時に話しかけなかったのだろうということ。そういう風に話しかけたいと素直に感じるアーティストって、実はオレにはあまりないのだけど、そう思わせる数少ないアーティストの一人がジョー・ストラマーだったりするのに。まぁ、ファンから声をかけられるのも先方からすれば面倒だろうなと、変に遠慮してしまったのだな。素直に「オレはずっとあんたのファンでこれからも応援してるよ」と言えば、向こうだってきっと悪い気はしなかっただろうに。もう、オレが生きている間にジョー・ストラマーに会える機会は二度とない訳で、それを思うとちょっと悲しい。



index

©2003-2005 what's my scene?