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July 30, 2004

好きな音楽をただ自由に聴きたいだけなんだけど…

 まずは、「音楽配信メモ」で知ったASAHIパソコンの記事「ユーザー置き去りの著作権攻防戦」。これ、必読です。

 商業誌でここまで鋭く突っ込んだ記事は初めてだと思う。とにかく、「例えばあるレコード会社の法務関係者は『私的複製は原則禁止し、一切の複製を有料化するべきだ』としている」みたいなショッキングな話が満載。音楽配信メモの津田さんが「こういう記事が音楽雑誌でなくてパソコン雑誌にしか載らない現状が、やっぱり一番の問題なんでしょうなぁ」というあたりが、うなずくしかなくて、やりきれない。

 さて、次はウチの掲示板でシマウマさんから教えていただいた事件:
先日TOWERに行ったのですが、あるミュージシャンの新譜のところに
「輸入盤は国内盤より高価になるので入荷致しません」と書かれた
POPがありました。これからはこう言った事が増えてしまうのでしょうか…
 これって、裏で一体何が起きているのだろう? 色々と詮索してしまうけど、輸入権問題が起きていなければなかったような出来事に思える。

 自分でも気になったので、今日は仕事の帰り、久しぶりに渋谷へ立ち寄ってレコード店巡りをしてきた。ちょっと愕然としたのは、洋楽カタログでもCCCDの数が間違いなく増えていたことだ。ネットラジオで聴いて気に入ったZero 7のCDを買おうかなと思って探したら、日本盤も輸入盤もCCCDで購入を断念。

 さらに、気になってしょうがない事態に遭遇。The Hivesの新譜「Tyrannosaurus Hives」は、「Universal Import Service(だったと思う)」というシールが貼られたヨーロッパ盤が大量に入荷していた。で、試聴機で聴きながらジャケットのクレジットを見ていたら、「Not for sale in the European Economic Area or Switzerland」という謎の一文を発見。さらに、同じ「Universal Import Service」シール付きのThe Charlatansのアルバム「Up at the Lake」のクレジットにも「Not for sale in EU」と書かれている。ヨーロッパ盤なのにヨーロッパでは売れない商品って一体何なんだろう? ユニバーサルが特殊な輸出用パッケージを作っているという事実だけは確かなんだけど…。

 ちなみに、Tyrannosaurus Hivesを聴いた個人的な感想は、すごくキャッチーでカッコイイけど音が歪みすぎ。意図的なディストーションという感じじゃなくて、音像全体が妙に割れた音になっていて、せっかくのポップな感じが活かせてないなぁと思った。もしかして試聴機が悪かったのかな? 試聴機のせいだとしたら、売上げが1枚減ったという話(笑)。

 結局、いちいち店員にCCCDかどうかをたずねるのが面倒になって、中古のアナログ盤を買うことにした。リトル・フィートの名盤「Dixie Chicken」と「Sailin' Shoes」をどちらもオリジナルのアメリカ盤でゲット。家に帰って早速聴いたら、コンディションが良くて音もすごく良かった。Dixie ChickenはCDで持っているけど、アナログの方が音が生っぽいのに感動。

 最後に、メールでも情報をいただいたのでその話を。
来月から突然(と思います。予告とか特に無いですし)、ユニバーサルの洋楽アルバムCDが値上げになるんです。現在基本的に2548円で売られている物が、2600円になるんですよね。その件でユニバーサルに問い合わせてみたのですが、案の定「キリのいい数字で買いやすく」というバカみたいな理由付けでした。キリの良い数字なら2500円という手もあったと思いますが。これが単なる値上げなのか(それでも問題だとは思いますが)、それとも、もしかして輸入盤規制関係での事なのかとか、すごく気になっています。
 単純に考えると、消費税3%の時代に税込み2500円になるよう設定していた価格を、5%の消費税込みでキリのいい数字にするため値上げしたということなんだと思う。しかし、輸入権導入をきっかけに価格を下げるなどして消費者へ還元するという大義名分がレコード協会側から提案されていたのに、ふたを開けてみれば値上げというのがビックリ。「お主も悪よのぉ」と労いの声をかけてあげたい(笑)。



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