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April 22, 2004

RIAAのパブコメ

 レコード輸入権などに対して積極的な運動を展開している小倉弁護士のWebサイトで発表された大ネタ。現時点では、いわゆる怪文書の類なんだけど、日本国内における著作権法改正に対してRIAA(全米レコード協会)が寄せたコメントの一部がすっぱ抜かれたみたいだ:
We thus strongly caution against the adoption of discriminatory legislation, and call upon the Government to provide rights to control importation with regard to all repertoire.

 残念ながら前後の文脈がまったく不明なため、正確な解釈はできないのだけど、意味としては「(東南アジアなどからの還流CDだけを対象とするような)差別的な法政化に対しては断固反対の意志表明をすると共に、日本政府が、全世界からの音楽ソフトに等しく輸入規制を実施できるようにすることを強く望む」という感じ。つまり、アメリカからの輸入盤も規制を保証しろよと言ってる訳だ。

 これがマジで本物なら、結局、RIAA(≒5大メジャーレコード会社)側からの強い要請もあって、官民一体でレコード輸入権を成立しようって流れだな。もちろん、ここでの「民」は利権を持った一部の個人&企業であって、決して音楽好きな庶民のことを示す言葉ではないんだけど(笑)。

 気を付けなければならないのは、今のところ、どこにもこの怪文書が本当にRIAAから政府宛に提示された文書であるという証拠がないこと…。


 音楽ニュースサイト「ミュージックマシーン」をチェックしていたら、音楽プロデューサーの森俊之氏がCCCDへコメントしたページにリンクしていたので、早速アクセスしてみた。

 確かに、音にこだわるプロならではの切り口で面白い内容なんだけど、できればCCCDへの反対理由にCCCDが再生保証を放棄している点も入れて欲しかったなと思う。この「再生保証」をどう考えるかが、商業パッケージを送り出す側のモラルを問う大きなポイントだと思うから。

 逆にすごく共感できたのは最後の部分:
僕が言うところのいい音?
人間のこの狭い範囲でしか聞こえない耳に対して気持ちいい音です。
音が音楽となって「伝わる」力を持つ音です。それをいい音という。何もレンジの広いキレイでハイファイな音だけを「いい音」というんじゃないと思ってます。

 音ってすごく面白くて、数値上のデータだけでは説明できない部分がすごく多い。だから、オーディオ製品でも、データの優劣だけで判断して作られる日本製よりも、耳の職人が関わって作られる海外製の方が、気持ち良い音を出したりすることが多い。

 昔、それなりに有名なマスタリングエンジニアの人と話す機会があったのだけど、ケーブルの側に水晶片(1〜2cm四方ぐらいの小さなかけら)を置くと、その置き方で音が変わるって言うんだよね。で、実際に色々試してもらったのだけど、確かに音が変わった。かなりビックリした。オカルトみたいだけど本当の話。

 で、本当は、ミュージックマシーンの「佐藤剛インタビュー」に対するコメントをしようと思っていたのだけど、こっちは本文を全部読んでもらうのが一番です。…というか、実は、4月15日の書き込みですごく批判した「J-Standard」をやってるのが佐藤氏だということが発覚して、ちょっと困った(笑)。まぁ、CCCDへの姿勢は賛同できるけど、今のJ-Standardの在り方(選曲やパッケージング)には賛同できないというのが現在のオレのスタンスということで…。人生すべてが白黒で決まらないからオモロイわけです、ハイ。



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