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February 16, 2004

 スノボのページを更新。かなりフライングな話(笑)。


海外生産の邦楽CD、国内への還流禁止 著作権法改正へ

 どうやって規制するのかと思っていたけど、著作権法で対処するんだね、やれやれ。一度法制化されたら、貸しレコードなんかと同じで既得権になるから、この規制が無くなることは考えにくいです。逆に、似たような状況にある他の産業で、同様の規制を開始するとみたほうが素直な考え方でしょう。ある意味で、鎖国を始めたと言えるかも…。

 今回の件に関してレコード協会は、「全世界を市場とする欧米会社が、販売地域を限定したCDを発売することは考えにくく、実質的に還流禁止の対象にならない」なんてことを言っているけど、それは実態を無視した言い訳でしかない。

 若干特殊な例だけど、洋楽の日本盤なんかでは、ボーナストラックが入っていたり、海外未発売作品(廃盤等を含む)を日本国内のみの限定販売品として扱うことが現時点でも頻繁にある。これらの製品では、ジャケットや帯に、日本国内のみ販売可能といった趣旨のクレジットが記されている。

 それと同じような形で、今後はボーナストラック入りの海外作品を日本で発売する場合の交換条件として、日本盤以外の日本での販売を禁止するというマーケティングが発生してもおかしくないのだ。最初から日本盤以外のジャケットに、「当製品は日本での販売を禁じる」といった趣旨のクレジットを印刷するだけで規制が成立するから非常に簡単。海外アーティストでも日本国内盤の売り上げが10万枚以上とかある場合なら、テストマーケティングでそういう規制を持ち込む可能性がないとは断言できないし、特に某社のように日本盤はCCCDだけど、海外盤が通常の音楽CDなんて場合、規制をかけやすいような気がする。そういうパターンが一番最悪だけど…。

 洋楽CDの輸入規制を開始した直後は、レコードマニア(笑)などの反発もあるだろうけど、レコード会社側(政府を含む)としては、ちゃんと日本盤を発売しいているのだから問題はないとして取り合わないだろうな。価格の問題にしたって、「今まで輸入盤が安かったのは、日本よりも経済状態が悪いアメリカやヨーロッパでの市場価格を反映していたにすぎず、そういった製品が国内に輸入されると音楽産業の衰退につながる」などというふざけた発言も飛び出しそうだ。

 今回引用した新聞では最後に、「文化庁や経済産業省は業界に対し、再販期間の短縮や通常価格の引き下げに努力するよう促す」としめているけど、促すだけなら簡単な訳で、誰も責任をもってそれらを実現するとは言っていない。まったくなめられたもんです。



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